「大名小路(だいみょうこうじ)」と呼ばれた町並みがあります。かつては大名クラスの武家が住まいを構えていた地域で、その頃からの名残なのか立派な門構えや庭を備えている邸宅が多いので、好みの散歩コースなのです。
ふと「あのあたりにも大谷石の塀があったな」と思いだし、足を伸ばしてみました。
すると、5号道路とまったく同じような状況で石塀が崩壊していました。
大谷石は栃木県大谷町(現・宇都宮市)から産出される軽石凝灰岩(ぎょうかいがん)で、加工がしやすいことから古墳の横穴式石室に使われたというほど古い歴史があります。
近世ではあの「帝国ホテル」の建材として用いられたことで特に名を知られ、明治中期に「大谷石ブーム」が起きました。
これらの大谷石塀は、おそらくそのころの造作なのでしょう。
100年前後の風雪に耐えてきた石塀を一瞬のうちに崩壊させた大地震。その巨大な痕跡は、このようなところにも現れています。

コメントする